- #現場規模~100人
- #CCUS登録率向上、業務意欲向上
ビルダーズポイントでCCUSタッチへの意識とモチベーションを改善
~試行現場で効果を確認し、支店全現場への展開へ~
鉄建建設株式会社
- 事業内容
- 建設、土木、鉄道関連事業等
- 資本金
- 182億9370万円
- 現場規模
- 技能者0~100人
- 導入の目的
- CCUS登録率向上、業務意欲向上
- 導入後の効果
- CCUSタッチ率改善、モチベーション向上、業務効率改善
鉄建建設の関越支店では、CCUSタッチ率の向上と技能者の確保・定着を目的に、リバスタのポイント付与クラウドサービス「ビルダーズポイント」を試行導入。技能者のCCUSタッチへの意識が高まっただけでなく、協力会社による名簿管理・更新が自発的に行われるなど、現場運営面での変化も確認できました。試行現場においてCCUSタッチ率の改善効果が確認できたことから、同支店ではこれらの取り組みを評価し、2026年4月より支店内全現場への展開を決定しました。今後は全現場展開にあわせてBIツールを活用し、CCUSタッチ率以外の観点でもデータを活用した取り組みを検討していく方針です。
CCUSが技能者に響かず、タッチ率は低迷
モチベーション向上策の模索が急務に
鉄建建設株式会社は、日本の陸運輸送力増強を目的に鉄道の建設工事、改良工事を担う会社として1944年2月の設立以来、鉄道建設をはじめとする交通インフラ整備に携わり、日本の成長とともに歩んできました。創立80周年を迎えた2024年には「中期経営計画2028」を策定。“「誇れる企業へ」~サステナブルな未来社会への挑戦~”をテーマに、持続的な成長を図っています。
そんな同社では、建設DX、業務DX、人材DXという3つのテーマを掲げ、経営の高度化、業務変革や人材育成、デジタル基盤強化などを全社的に進めています。鉄建建設 関越支店 総務部 担当部長 DX推進グループリーダーの平林 義晴氏は「支店DX担当の業務としては、現場の業務課題に対応するデジタルツールの試行導入などに取り組んでいます。試行現場を選んで使ってもらい、どのような効果が出るのか、課題は無いかなど、現場の反応を確認していき、効果的なものは活用施策を取りまとめています」と話します。
平林氏が取り組んできた業務課題の中でも、人材の確保・定着とCCUSタッチ率の改善は特に重要なテーマでした。とりわけ人材確保は、鉄建建設のみならず協力会社にも共通する課題となっています。
「中期経営計画の中にも記されている通り、当社の人材は歪な年齢構成となっています。これは業界各社にも共通する大きな課題で、できるだけ優秀な人材を確保し、定着していってもらえるような施策が必要です」(平林氏)
優秀な人材に長く働いてもらうには、技能者のモチベーション向上が欠かせません。その観点から取り組んできた施策の一つが、CCUSタッチ率の改善です。「CCUSについては以前から、当事者である技能者たちにとって魅力を感じる場面が乏しいことが課題でした。協力会社や技能者から『メリットをあまり感じられない』と聞いていたため、当社では、CCUSカード保有者に1日1本の飲料を提供する自動販売機を導入していた現場もあります。一方で、この自販機ではメーカー側が希望販売数量を規定しており、小規模な現場では導入できませんでした」(平林氏)
現場規模を問わず導入できる点を評価しビルダーズポイントを採用
リバスタと連携しながら現場に合わせた運用ルールを策定
CCUSタッチ率の改善策を検討する中、業界新聞に掲載されていたビルダーズポイントの記事が目に留まりました。
「リバスタとはBuildeeなどを通じて接点がありましたので、さっそくビルダーズポイントの具体的なサービス内容について問い合わせを行いました。自動販売機は現場の規模によって導入できないケースがありましたが、ビルダーズポイントであれば規模を問わず導入できる点を評価し、CCUSタッチ率向上のための施策として、まず一部の現場で1年間の試行導入を実施し、効果を検証してみることに決めました」と、平林氏は説明しています。
運用ルールの策定にあたっては、リバスタと協力しながら進めました。
「ゼロベースから作り上げるのは難しいため、リバスタと共同でサービス運用の雛形を作成し、そこから現場に合わせて必要な項目を取捨選択する形で進めました。いわば支店としての推奨パッケージのようなイメージで、各現場への展開時にはそこからさらにアレンジできる形にしています」(平林氏)
試行現場の選定には、ある程度の規模感や工期の長さを条件としました。試行導入に関わった関越支店 JV作業所次長の柴﨑佑典氏は、運用ルールについて次のように説明しています。
「ポイント付与のルールは、アプリのダウンロード・登録で500ポイント、日々のCCUSタッチで毎日100ポイントの2つを設定しました。またビルダーズポイントを知らない技能者がほとんどであったため、利用を促すためのパンフレットを配布してサービスを周知するところから始めました」(柴﨑氏)
CCUSタッチ率向上と、現場の意識変化を実感
名簿管理が自走し、現場運営の質も向上
ポイント付与は、現場に参加する技能者たちにも好意的に受け取られているようです。
「現場の反応は良好です。工程などの都合から増減はありますが、本現場では平均して1日60人ほどの技能者が来ており、このうち45人ほどが導入月にダウンロードしてくれました。ポイント付与をきっかけに、CCUSタッチを意識する技能者が増え、タッチ率が改善しているという実感があります」(柴﨑氏)
さらに、思わぬ副次効果も生まれていると言います。
「名簿の管理・更新が格段に改善されました。きっかけは、『タッチしてもポイントが付かない』という技能者の声でした。調べてみたところ協力会社の名簿に記載されていなかったのです。名簿に登録されていないとポイントが付与されないため、協力会社や技能者が自発的に名簿更新を行うようになりました。その結果、施工体系図や安全管理に関する情報が常に最新の状態に保たれるようになり、管理面でも大きな改善を感じています。ひいては、優秀な技能者を引き留めるインセンティブにもなっている感触があります」(柴﨑氏)
支店管轄の全現場にビルダーズポイントを展開
さらなるポイントの拡充により安全意識の向上へ
データ活用も次のステップへ
試行現場での約1年間の運用結果を踏まえ、2026年4月から鉄建建設 関越支店のほぼ全現場へのビルダーズポイント展開を進めています。
「決定の理由としては、やはり従業員や技能者たちがポイント制度を歓迎していることが大きいですね。加えて当社の協力会社からも要望され、全現場展開への後押しになりました。試行現場以外でも興味を持つ職員が多く、他現場からメリットやデメリットについて質問が寄せられています」(平林氏)
また、4月からの全現場展開に合わせ、ポイント付与の対象をさらに拡大する案も検討しています。安全活動との連携を軸に、具体的な施策が動き出しています。
「ヒヤリハット報告へのポイント付与を検討しています。報告はチャットツールで行うようにしており、チャットの利用促進も目的の一つです。また、安全活動の一環として、当社独自の取り組みであるKYT(危険予知トレーニング)でもポイント付与を考えています。現状では指名制としていますが、ポイント制度によって参加モチベーションを高められるのではないかという考えです」(平林氏)
なお今後は、全現場展開にあわせてBI(ビジネスインテリジェンス)ツールを導入し、CCUSタッチ率の推移を継続的に確認するとともに、ポイント施策が現場運営や人材定着にどのような影響を与えているのかといった点についても、データを基に検証していく予定だと言います。
「今のところは、CCUSの登録率やタッチ率などの推移を詳細に見ています。ポイント制度を通じたデータ収集・可視化は、当社の事業における新たな指標として使えそうだという手応えも感じていますね」(平林氏)
一方で、現場間の格差についての懸念も口にしています。
「現場間の格差、ひいては技能者の奪い合いといった状況が生じる懸念もあるため、ポイント活用が進んでいない現場をいかに底上げしていくか、各現場を巡りながら運用ルールを考えていきます。その際、ポイント制度の運用知見を持つリバスタにもいろいろと相談しながら、引き続きこの取り組みを深化させていきたいと思います」(平林氏)
※組織名・役職などの情報は取材当時(2026年03月)のものです。
